
カフェインが妊婦・授乳中のお母さんや胎児・乳児の健康に様々な影響与えるということが少しづつ知られるようになってきました。
ここで少しまとめておきます。
妊婦、授乳中の母体への影響
・栄養素の流失
・高血圧を誘発
・流産、死産リスクの増加
妊婦には多くの栄養素が必要です。なかでもカルシウムや鉄分は、胎児の発育や成長に深くかかわる栄養素です。
利尿作用があるカフェインを取ると、せっかく体内に取り入れた大切なカルシウムや鉄分が排尿とともに体外へ排出されてしまいます。
また、妊娠後期になると肝機能が低下してくるため、カフェインの血管収縮効果により高血圧を誘発してしまう可能性があります。
カフェインの摂取量が1日150mg未満の妊婦さんに比べて、300mg以上摂取する妊婦さんは流産のリスクが2倍、 コーヒー1日8杯以上で死産のリスクを高めるという報告もあります。

胎児、乳児への影響
・低酸素状態
・発育障害
・発育遅延
・低体重児
・乳児突然死症候群
・興奮しやすい
・落ち着きがない
・泣き止まない
お母さんが摂取したカフェインは胎盤や母乳を通じて胎児や乳児の体内に蓄積されます。
胎児は肝臓や代謝機能がまだまだ未発達ですので、カフェインを体外に排出することが大変むずかしく、生後すぐの赤ちゃんがカフェインを消化するのにかかる時間は、約3日、大人の約15倍の時間がかかるといわれています。
カフェインによる影響は興奮しやい、落ち着きがない、泣き止まないなどの症状が上げられます。
また、海外の研究機関によると、妊娠中のカフェインの過剰摂取は、胎児に「低酸素状態」「発育障害」「発育遅延」「低体重児」「乳児突然死症候群」のようなリスクがあると報告されています。

各国の妊娠・授乳期におけるカフェイン摂取基準
<世界保健機関(WHO)>
http://www.euro.who.int/__data/assets/pdf_file/0020/120296/E73182.pdf
カフェインの胎児への影響についてはまだ確定していないが、妊婦はコーヒーの摂取量を一日3~4杯までにすべき。
<英国食品基準庁(FSA)>
http://webarchive.nationalarchives.gov.uk/20120206100416/http://food.gov.uk/news/newsarchive/2008/nov/caffeinenov08
妊婦がカフェインを摂り過ぎることにより、出生児が低体重となり、将来の健康リスクが高くなる可能性があるとし、一日当たりのカフェイン摂取量を200mg(カップで2杯程度)、に制限するよう求めています。また、高濃度のカフェインは自然流産を引き起こす可能性があることを示す証拠があるとしています。
<カナダ保健省 (HC)>
http://www.healthycanadians.gc.ca/recall-alert-rappel-avis/hc-sc/2010/13484a-eng.php
カフェインの影響がより大きい妊婦や授乳中、あるいは妊娠を予定している女性は最大300mg/日(約2、3杯)までとする。
カフェインの胎児への影響についてはまだ確定していないとはいえ上記のような報告を見ると、妊娠中・授乳中のカフェイン摂取は控えた方が良さそうです。
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