
中国は唐の時代に楽しまれてていた「盆景」を起源に持つ盆栽。平安時代に日本に入り、独自の進化を遂げ現在の様式になりました。
しかし、育成に手間と時間がかかる為いつの間にか時間的に余裕のある熟年層がメインユーザーとなり、日本国内では「年寄りの道楽」というイメージが定着してしまいました。
ところが、近年その盆栽が海外において評価が高まっており、ちょっとしたブームとなっています。
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「BONSAI」はすでに世界共通語

欧米、特にヨーロッパ諸国では1900年のパリ万博以降から徐々に認知度が高まりました。
もともとヨーロッパでは庭園を作り上げる「ガーデニング」という文化があり、植物に手間暇をかける点で共通するものがあったと思われます。
また、ヨーロッパ諸国は「芸術」という点についても敏感で、雄大な大自然を小さな鉢の中で表現する盆栽にアート性を感じたのでしょう。
1990年以降の日本食といった日本文化への関心の高まりとともに盆栽への関心も一気に高まりました。
2001年に6億4000万円だった盆栽の輸出額は、16年には80億円を突破し、その後も伸び続けています。
今や世界各国の辞書に「BONSAI」が掲載され、広く認知されています。
SNSで広がる盆栽の世界

近年、InstagramやFacebookといったソーシャルネットワークサービスが全世界で一般的に利用されるようになり、個人レベルで世界中とリアルタイムでつながることが容易となりました。
そのSNSで「映えるコンテンツ」として盆栽の画像が共有され、より広く知られるきっかけとなっています。
現在、海外のバイヤーが来日し、競うように買い付けをし、ニューヨークやロンドンのギャラリーで盆栽がアートとして高値で取引されています。
日本の文化庁も盆栽をユネスコの無形文化遺産への登録対象として検討することを決定し、「和食」に続いて日本が世界に誇る文化となりつつあります。
国内でも再評価の兆し
最近、小さめの盆栽がオシャレな器に入れられ、雑貨屋さんや鉢植え屋さんでも見かけるようになってきました。
自分の部屋に置いてみたいなと興味を持っている方も少なくないと思います。
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